ポートフォリオマージンは、対象となるポジション群の証拠金をリスクに基づいて計算する方式です。モデルが所定の市場ストレス下でポートフォリオの損益を評価し、適用される調整と合わせて必要額を決めます。
組み合わせたリスクの評価
ストレスシナリオでは、原資産価格やオプションのボラティリティなどを変化させます。モデルが認めるポジション間のリスク相殺によって、各レッグを個別に評価する場合より推定損失が小さくなることがあります。例えば、オプションによるヘッジが別のポジションのリスクを一部相殺し得ますが、権利行使価格、満期、商品のモデル上の扱いに左右されます。
集中度、流動性などに対する上乗せで要件が増えることもあります。最悪のテスト結果とは、モデルが選んだシナリオ内で最悪という意味であり、将来の実損失の上限ではありません。対象資産、シナリオの範囲、担保評価の規則は取引所ごとに異なります。
証拠金上の利点とその限界
ポートフォリオマージンは、クロスマージンで単に担保を共有することとは別です。資金を共有していても、必要額の計算時にポートフォリオ内のヘッジを認めるとは限りません。決済通貨ごとに分けて評価する方式もあります。
必要額の低下は保証されません。ヘッジを外すと、ポジション数が減っても残ったポートフォリオの証拠金が増える場合があります。新たな取引がなくても、価格、ボラティリティ、担保価値の変化で不足が生じ得ます。清算規則は引き続き適用され、担保を効率的に使えても市場リスクはなくなりません。